ホーム内野-内野手の基本動作

「待つ」
「待つ」とはボールを待ち構えることを言います。要するに構えの姿勢です。
構えの際、注意するべき点としては、「次の動作へ反応しやすく、動きやすい構え」であることです。
つまり、「リラックスした体勢」であればまずは問題ないということです。
リラックスした体勢ということは、自然な姿勢で無駄な力をいれずに待つということです。
ただあくまでこれは「理想の状態」でしかないので、リラックスしていればいいというわけでもありません。
述べたように、動きやすい構えということも大事です。
内野の場合、基本的な姿勢は前傾姿勢といわれています。「前傾姿勢」とは言いますが、「前傾姿勢」だけを行うのではなく、
「重心を落とす」ことが本来重要なことであり、それが結果的に「前傾姿勢になる」だけです。
誰も、「重心を落とせ」といわれてのけぞるような重心の仕方はしないと思います。
なぜ重心を低くするのか!?
なぜ内野手は重心が低いのか。動きやすければ重心が高くてもいいのではという意見があると思います。
内野手はほとんどが左右の動きです。もちろん打球の勢いなどによっては前や後ろに移動することもありますが、メインの動きは左右です。
結論から言えば、重心が低いほうが左右への移動が行いやすいのです。直立した状態で反復横とびするのと、重心をおとした状態で
反復横とびするのとでは安定さがぜんぜん違うと思います。ほかに例を挙げれば、2階建てバスと、スポーツカーではどちらが安定して
カーブを曲がれるでしょうか。結果はスポーツカーのはずです。車重が軽いというのも1つなんですが、スポーツカーは
バスに比べ重心の位置が低いので安定してカーブを曲がれるのです。レースかーが車高を下げるのも同じです。
もし同じスピードでバスが曲がれば、映画のようにバスは横倒しになるかもしれません。
つまりは、重心が低いほうが姿勢が安定するのです。そのため内野手は重心を下げます。
それだけではなく、内野手はゴロの処理が多くなります。重心を下げ、視線を低くしたほうがゴロを処理しやすいのです。
重心をあげ、視線を高くすれば、打球(ゴロ)を見下ろすような形になり、正確なゴロのバウンドが読めません。
やはり、内野手は、重心、視線を低くするのが重要だといえます。
mati.gif構えの時点で無駄に力んでいては意味がない。リラックスし、動きやすい構えがいい守備への一歩。

構えの基本 「重心・視線は低く、無駄な力をいれずに待つ」

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「動く」
打球に対してすばやく移動します。この「動く」は一見簡単なように見えてなかなか難しいのです。
とくに難しいのが最初の一歩目。このスタートを早くすることで守備範囲も広がり、次の動作への時間的な余裕も生まれます。
このスタートタイミングを早くするには、打球に対し集中することが大事です。ただし、集中しすぎて無駄に力が入ったり、
次の動作を考える暇がないほど集中していては意味がありません。適度な集中がいい動きを生みます。
スタートを早くしようとして、打球が来る前に勝手に方向を予想してスタートしても意味がありません。
逆を突かれれば、その方向への移動がかなり遅れます。初心者にありがちなミスではないでしょうか。絶対にやってはいけないことです。
打球に対し動いている最中も、重心は低いのが理想的です。構えの説明でも述べたように、重心は低いほうが動きが安定し、さらに、
捕球の際腰が高くなってしまことを防ぎやすくします。ただ、取れるかどうかきわどい打球の処理で重心を落としたままというのは
移動スピードが遅くなってしまいます。その際は重心等は気にせず最も移動しやすい姿勢で行います。
重心を落としたまま移動するのは、急がなくてもよい場合に限られるでしょう。正面のゴロなどがそのパターンです。
重心を落として移動するとき、「すり足」で移動するイメージだとうまくいきやすくなります。

動きの基本 「打球に集中し、打球にあわせた動きをすばやく、あせらない」

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「捕る」
---体の正面で捕る
守備の中で最も難しいとされる捕球動作。捕球の基本は、「体の正面で取る」こと。体の正面で取ることで次の動作に移りやすく、
もしうまく取れなくても体でとめて、ボールを前に落とせるので打者をアウトにする可能性が高くなるからです。
「体の正面で取れ」とはよく言いますが、「体の真正面」でとることとは違います。
基本的には、ゴロを捕球する際は左足が前になっているのが基本です。その左足の右前ぐらいにグローブがあれば、
バウンドを見やすく、ボールを見る時間が長くなるので捕球しやすくなります。また、左腕の動きが自由になります。
ギリギリ間に合うかどうかのとき以外は、「体の正面より少し左で捕る」のが基本だと思います。
---三角形を作る
捕球の際、左足が前になり、右足は後ろ、グローブは左よりの前付近で捕球します。これらをつなぐと、ちょうど三角形のようなものができます。
これは捕球の際の基本姿勢とも言われます。この状態だと、姿勢が安定し、捕球するところをしっかり見れて、スローへも移りやすいので、
簡単なチェックポイントとして確かめて見ましょう。

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前に出した左足、後ろにある右足、グローブの位置によって、三角形ができる。

---グローブの使い方1 グローブは立てる
ゴロなどの処理の際、グローブの使い方次第で大きく捕球率が変わってきます。
その1つが、「グローブを立てる」こと。実際にやってみるとわかりますが、グローブを寝かすのと立てるのでは、ボールに接する面積がかなり違います。
また、ボールがグローブにはいった後、グローブが寝ていてはボールをはじきやすくなってしまいます。
グローブを立てることによりボールを包み込むようになりはじきにくくなります。

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画像ではわかりにくいが、グローブをたてていることがわかる。

---グローブの使い方2 グローブは下から上へ
グローブは下から上へ上げるようにして捕球したほうが捕りやすくなります。元ある場所からバウンドにあわせてグローブを動かしていては、
バウンドや打球の早さに追いつけなくなる可能性が高くなります。一方、グローブがバウンドなどに関係なく最初から下にあれば、
バウンドにあわせて上に上げるだけなのであちこちグローブを動かすより捕球しやすくなります。
また、グローブを地面にこするぐらい落とすことで自然的に重心も低くなります。

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---捕球はリズム
守備はあまりスランプがないといわれていますが、それは多く経験をつんだ選手に限られた話であります。
まだ経験の浅い選手は、とることで頭がいっぱいになりやすく、意識としては「とにかく取る」になっていると思います。
とるという意識をすることは悪くはないのですが、意識するだけで取れれば苦労しないのです。
野球全般に言えることですが、「こうすればこれができる」といった、目安を作ることで、守備をする上でも重要なリズムが作れます。
個人的な話ですが、れっどは捕球前、左足のつま先が着地してから一定のテンポで投げることで自分なりのリズムを持っています。
リズムだけでなく、「左足のかかとから着地する」と意識するだけで自然と左足が前になり、腰・視線も下がり、捕球の確実性が高まると
自分で信じています。守備は迷いがあれば失敗してしまいます。「これをすれば取れる!」と強く思うことで緊張を和らげる効果もあると考えます。

捕球の基本 「リズムでとってリズムで投げる」

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「投げる」
捕球後は、自分が判断/指示されたした塁へ投げますが、どこへ投げるにしても基本は同じです。
投げ方に特に「こうしろ」といった注意点はありません。ピッチャーだと問題になる「開きが早い」だとか「肘が低い」なども投手ほど
注意しなければならないことではないからです。しかし、できる限り最善を尽くすことでミスが少なくないります。
スローで最も重要なのはスムーズな動きです。足をばたばたしてステップしたり、ステップの足が逆だのでは正確なスローはできません。
スムーズでリズムのいいスローを覚えることでスローに関するエラーは少なくなります。
まずはリズムを作る。これがスローの基本です。どんなリズムがいいのかということですが、自分のやりやすいように、無意識に行えば
それがベストに近いリズムになるはずです、強く意識しすぎてリズムが崩れるといいスローにはなりません。
基本的なリズムは、捕って(捕球)・準備(トップ)・ポーン(スロー)です。なんだか某監督さんのような表現ですが、
こういう簡単な表現のほうが強く意識することなくスムーズに行えるのです。
---スローの際のチェックポイント1 ステップ
捕球後、そのままの動きでスムーズに投球方向へまっすぐステップします。ただ、完全にまっすぐでなくともOKです。
多少オープンステップで体が開いてシュート回転してしまっても、範囲内であればその塁のベースマンが捕ってくれます。
むしろ、ステップや体の開き、球の回転などを意識して動きが遅くなっていてはタイムロスです。

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---スローの際のチェックポイント2 トップ
より正確で早いスローを求めるなら、トップを作ることが重要です。トップとは、上の画像で言う2コマ目のような動作です。
左腕は投球方向を指し、右腕は頭の後ろにセットするイメージです。これでコントロールよく速いスローが可能になります。
スローは肘が下がっていてもOK?
結論を言うとNOです。野手のスローは、投手のピッチングに比べれば投げる数やスピードが大きく違いますが、
それでも肘が下がるということはよくありません。特に、塁への距離が遠い場合、しっかりとした投げ方でないとスピードや制球に苦しみます。
ただ、ちょっとした例外もあり、セカンドからファーストへなど、距離が短く、さほど速い球を必要としない場合などに、ボテボテのセカンドゴロが
転がった場合、間に合うかどうかの瀬戸際になったとすると、とにかく早いスローが要求されます。そのときには肘が下がっても
仕方がないような場合もあります。試してみればよくわかるのですが、下に落ちているボールをすばやく投げるときには、
ボールを拾って肩と同じぐらいの高さまで肘を上げるよりは、捕って腕を上げずにスナップを使って投げたほうがすばやいスローが可能です。
(注意:早いスロー>投げるまでの動作が速い 速いスロー>スローの球速そのものが速い)

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