リカットボール

リカットボールとはカットボールのシュート版のようなもので、カットボールはスライダー方向に変化し、
リカットボールはシュート方向に変化するボールです。メジャーではこのボールもカットボールと呼ばれているそうです。
ちょっと気になったのはコレが本当にできるのかということです。カットボールの説明にもあるとおり、
カットボールの回転には2種類あり、ストレートの回転軸が斜めになったもの、もう1つはジャイロに似た回転(カットボール参照)
です。前者は高速スライダー系の回転で、回転が不安定になりやすいためにあまり使われている回転ではありません。
後者はNYYの守護神リベラのカットボールの回転で、ジャイロに似た回転なので抵抗も前者に比べて少ないので
より直球に近いカットボールにすることができます。このカットボールの回転を左右反対にすればリカットボールが完成するわけですが、
よく考えてみるとなかなか難しいんではないでしょうか?

re-rikatto-k1.gif
リカットボールの回転

シュートに似た回転なのですが、回転軸が上を向いてます。回転をかけること自体はそんなに難しくないのですが、
問題は球速です。リリースの関係上、人差し指と中指らがボールのほぼ真左にくることになり、ボールを抜くようなリリースになってしまいます。
指の位置をボール後部にすると理想的な回転は失われて、カットボールの前者の回転の左右反転バージョンになります。
これでは後者のカットボールのようなスピードと切れのあるリカットボールは不可能だとおもいます。
よほどセンスがないと完璧なリカットボールは難しいのではないでしょうか?
また、リカットボール自体あまり効果的でないボールかもしれません。
カットボールは通常右対左の対戦時、内角からさらに食い込ませるようにして詰まらせるのが効果的ですが、逆変化のリカットボールで
同じコースへ投げると真ん中よりに曲がることになり、多少は芯は外れても食い込まされるより被打率は上がるのではないかとおもいます。
これは左対右でも同じことが言えます。では、右対右ではどうでしょうか。
右対右では打者に食い込むような変化をするので有効かと思ってしまいますが、実はそうでもないです。
通常、右投手の投げたボールはある程度の横の角度が付きます。サイドスローのクロスファイヤーほどではありませんが、
多少なり角度はつきます。右投手の場合、角度は下の図のように右打者側から左打者側への角度がつきます。
その角度+カットボールの変化だと、変化後のボールにさらに角度がつき、有効なボールになります。

re-rikatto-h1.gif

右対左のカットボールは球の角度+変化で非常に有効

しかし、対右打者では、ボールの角度に逆らうようにボールが変化するので、せっかくのボールの角度と、変化が無駄になってしまいます。

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球の角度に逆らうように変化し、効果が半減

これがカットボールとリカットボールの差だとおもいます。もしリカットボールを使う場合は、プレートの左端に立つことをお勧めします。

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