ステップ |
最終更新 2005/02/10 |
▼並進運動----->>ステップ後半 >>踏み出し足の形 |
---ヒップファースト |
さて、軸足でしっかりたてたら、今度も重要な動作、ステップです。 |
まず、足を上げ終え、前にステップする際、すぐに左足をふみ出すのではなく、尻側から下半身をスライドさせるようにします。 |
この尻が先行する並進運動をヒップファーストと呼びます。開きの抑えや効率アップのためにも必須動作といえます。 |
この運動(並進運動)をマスターすれば、より力強いボールを投げ込むことができますので、要チェックしときましょう。 |
この運動によって生まれるエネルギーが球威に大きく影響します。速球を投げるのには強力な並進運動と鋭いスピンが必要です。 |
さらに詳しく ヒップファースト なぜヒップファーストがいいのかというと、脊柱軸と回旋運動とのかかわりで、背骨は24個もの小さな骨からなり、 それを下半身側からスピンさせていくことで効率のよい、鋭いスピンが可能になるからです。 ヒップ、つまりは腰付近から並進するということはスピンするのも腰から、つまり理想的なスピンタイミングを可能にするのです。 ショルダファーストともなると、下半身側からスピンさせることができず、下半身のスピンはヒップファーストに比べ鈍くなります。 肩先行では肩から回るということになってしまいます。肩から回って鋭いスピンが可能でしょうか? |
ヒップファーストのおまけ ヘッドステイバック ステイバックとは、上半身を下げる(反投球方向へ傾ける)ことでヒップファーストになりやすくし、またエッジングとの相性も抜群です。 ショルダーファーストも防げ、上半身の開きが遅くなるというメリットまで付いてきます。 |
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---ショルダーファースト |
ショルダーファーストとは、ヒップファーストのように尻が先行する並進運動ではなく、肩(ショルダー)が先行する並進運動です。 |
ヒップファーストに比べ、下半身をうまく使えなくなり、タメを作りにくく、見かけも少し不自然なフォームになります。 |
ショルダーファーストは「前へ投げよう」という意識が強いとなることが多い症状ですが、あまりこのタイプは見かけません。 |
意識しないとなかなかショルダーファーストにはなにりくいのですが、もし自分がショルダーファーストであればぜひ改善することをお勧めします。 |
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---フットファースト |
また、慎重に投げようと意識するあまり、ヘッドステイバック状態でも足が先行して踏み出してしまうフットファーストも、 |
下半身のスピンが劣り、エネルギーを十分に稼ぐことができず、球威ダウンになってしまいます。 |
フットファーストは、ヘッドステイバックを取りながらも、足を慎重に踏み出してしまう時に現れ、見かけは足を踏み込むというよりかは |
足を置きに行くといった感じに近く、鋭いスピンの妨げになってしまいます。メジャーリーガーに多いタイプで、足を後ろへ蹴るようにするタイプではなく、 |
リフトアップからそのまま前に出すといったイメージです。下半身が開きやすく、スピンも鈍くなりがちです。 |
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---エッジング |
エッジングとは、スキーの板を内側に傾け、食い込ませて雪上を曲がるのと似たイメージで行う、並進運動の補助的な動作です。 |
補助的というよりは、エッジングをうまく行うことでスムーズに並進運動が行え、なおかつ並進エネルギーも大きくなり、 |
ショルダーファーストになりにくい(ショルダーファーストとエッジングは相性がよくない)のです。 |
具体的には、リフトアップ後、軸足の足の裏の内側を前側へ食い込ませるような状態です。 |
ただ、俺の感覚としては、「エッジングを行う」のではなく、「ヒップファーストで重心を落とす」ことがいいエッジングにつながると思います。 |
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エッジングは意識してもなかなか難しく、うまく行えるまでには時間がかかります。 |
まずは、足だけを食い込ませてやろうとせず、極端にでもヘッドステイバックを取り、ケツ先行をさせて感覚をつかむことが近道でしょう。 |
---ディップ |
エッジングに対し、足の裏全体で踏ん張るようなステップはディップと呼ばれます。また、それと同時に、やたら重心を下げて並進を始める投手も |
ディップに分類されます。本来、足の裏で踏ん張るしこ踏みと、重心を無駄に落とすディップは別の問題なのですが、 |
重心を無駄に落とすディップ投手はエッジングがうまく行えないしこ踏みタイプであることから、2つを混合させています。 |
見比べてみるとよくわかるのですが、どちらがより力を発揮できるかがはっきり分かれてきています。 |
まったく平面の場所で踏ん張るのと、穴を掘りそこに足を斜めに引っ掛けて踏ん張るのとでは、どちらが踏ん張りやすいが考えてみれば |
わかると思います。ディップになっている投手は、ステップ後半期でエッジングになるので、エッジングの粘りがしやすいという特性も現れます。 |
しかし、それはただエッジングをするタイミングが遅れただけであり、粘れていてもあまり効果はありません。 |
並進運動を効率よくするためには、ディップは避けたいです。 |
ホークス杉内投手がこのディップの部類であります。その人の軸足の使い方によってはディップのほうが並進運動を行いやすいならば |
ディップ気味でもかまわないでしょう。 |
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エッジングとディップ 軸足はエッジングがきいているほうが並進運動は鋭くなりますが、だからといって並進運動がエッジングによって始まるわけではありません。 エッジングがうまい投手であってもエッジングのみによって並進し始めているわけではありません。 まずは軽いディップのように、足の裏全体でがっちりと地面をつかみながらヒップファーストの体勢に移り、下半身を先行させながら エッジングによって本格的な並進運動が開始されます。 ヒップファースト・ヘッドステイバックを取らないと強いエッジングは難しい |
---バッテリーラインに骨盤を残すな |
バッテリーライン(投手と捕手を結ぶ一直線)に骨盤があると、下半身のスピンを妨げてしまいます。 |
よく、フォロースルーで体が右側へ持っていかれるように流れる人がいますが、それは骨盤の移動ルートが悪いためです。 |
骨盤の回転軸が骨盤の左端、つまりは、腰の回転軸が左腰である状態だと体が流されます。 |
それを防ぐためにも、重心を落とす際にいくつかの工夫が必要です。 |
まず、リフトアップ直後、重心を落とす際ファースト側へ落とすイメージを持つことです。 |
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左の画像のように、投手から見て左前方方向へステップすることでステップ時初期にバッテリーライン上に骨盤が残ることを防ぎます。 |
すると、ステップ後半期(右画像)にはバッテリーライン(黄色の線)上に骨盤が残っていません。 |
このような骨盤の移動ルートは「フローティング・アクシス・スピニング」と呼ばれます。 |
---軸足の蹴り |
「軸足をける」とはよく聞きますが、どのタイミングでけるかは知っている人は意外と少ないです。 |
リフトアップで軽く軸足が曲がり、そのあとエッジングによって並進が始まり、さらに軸足が曲がります。その時こそ蹴りのタイミングです。 |
軸足を蹴るようにしてのばし、並進スピードを増すことが目的です。しかし、たしかに蹴ることで並進速度は向上しますが、 |
逆にステップではねるようになってしまい、左足にうまく体重が乗せきれない状態になってしまいます。 |
また、体のブレも大きくなり、球速>制球の極端なバランスになる可能性が高くなります。 |
ですので、蹴りは程ほどに、感覚としては「蹴るのではなく軸足を意識的に伸ばす」程度でいいです。 |
軸足を蹴る(伸ばす)、蹴らないの小さな違いですが、いままでエッジング、軸足の傾きでしか並進していなかったものに、足の屈伸の力が加わり、 |
並進、1stスピンに大きな影響を与えます。 |
また、この軸足の蹴りはディップと相性が悪く、エッジングと相性がよい動作です。 |
▼ステップ後半----->>並進運動 >>踏み出し足の形 |
---下半身を開けるな(骨盤) |
「下半身の開き」でまず注目すべきは、骨盤です。足の付け根部分にあるところですね。これが早いタイミングで正面を向くと、 |
「下半身の開きが早い」状態になり、大きなエネルギー源である下半身のパワーを大きくロスしてしまうことになります。 |
この「骨盤」の開きを押さえるためには、「ハの字ステップ」が理想です。横から見たとき軸足と踏み出す足がハの字になってるからこうよばれます。 |
ステップ時に踏み出し足がハの字のような形になっていれば、ほとんどの場合下半身は早いタイミングでは開きません。 |
このハの字ステップが踏み出し足着地直前まで維持できれば下半身は早いタイミングで開かなくなります。 |
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下半身スピンのタイミング 下半身は、早く開けばエネルギーを稼げず、開くのが遅ければ十分にパワーを使えません。いつ開けばベストなのでしょうか。 答えは、エッジングが終わったあとです。エッジングが終わり、軸足のかかと部分が地面から離れ、その後らせん状に体がスパイラルを起こし、 それが膝などを伝わり、骨盤へと達します。その骨盤が回るタイミングこそ下半身のベストスピンのタイミングです。 エッジが終わり、軸足、膝、骨盤という順でうねっていく |
---膝は内ひねり、開けるな |
ハの字ステップをうまく行うためには、踏み出す足の膝が内ひねりされていないといけません。外ひねりされていれば、膝は早いタイミングで正面を向き、 |
結果骨盤も早く開いてしまいます。膝が開かなければ骨盤もほとんど開きません。つまり膝は骨盤のストッパーになるわけです。 |
実際に試してみると、膝(結局は前足全体)を内ひねりしていれば、そのまま骨盤をまわすことは難しいのです。 |
さらに、膝が開かず、骨盤も開かないということは下半身が開かないということ。膝の開きさえ我慢すれば下半身全体も我慢してくれます。 |
例を挙げれば、中日の川上投手は膝が早いタイミングで開いています。理想では足が着地する直前程度ですが、彼はその遥か前で開いています。 |
そうならないためにも、膝は内ひねりし、力を内側に込めるイメージで行えば、下半身の開きはかなり抑えられます。 |
ハの字ステップが理想といってますが、ハの字自体が理想なのではなく、膝が開いていないことが理想なのです。 |
左足が着地した時点で膝は正面を向く一歩手前。まだ膝が開いていないので骨盤も開いていない。 |
▼踏み出し足の形----->>並進運動 >>ステップ後半 |
---つま先・膝は開かず |
ステップし左足が着地した際、右投げならば左足のつまさきはまっすぐ捕手方向、あるいはそれより内側(右打者側)に向いているのが |
理想です。つま先が外側を向いていると左足にしっかり体重を乗せられない、体が開いているなど、パワーがボールに伝わらず、 |
大幅なパワーロスになります。膝や骨盤が早く開いてしまう投手に多い傾向で、変な癖がつかないうちに早めに直しましょう。 |
つま先が開く投手は、膝が開いている場合が非常に多いようです。膝が開いていなければつま先も開きにくくなります。 |
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---つっこまず |
左足の角度(膝の内側)にも注意しましょう。リリース前後、角度が90度以下だと突っ込みすぎですし、 |
伸びきっているのは体重移動がしっかりできていない証拠です。 |
理想の角度は100度〜130度ぐらいです。これも球威に影響します。よくチェックしましょう。 |
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右は悪い例で、体重移動がしっかりできていない状況です。膝が伸びきってますね。 |
これでは体重もしっかり載らないばかりか負担も大きくなり膝をいためやすくなります。つっかえ棒みたいにならないように注意しましょう。 |
---足の着地 |
踏み出す足の着地は、足の内側のかかと側から着地するのが理想です。これはつま先や膝が開きにくくなるからですが、 |
結局は下半身が開いていなければ内側のかかとから着地します。チェックポイントの1つとして覚えておきましょう。 |
ただし、ステップ時に踏み出し足の角度が深い、いわゆる「ルの字ステップ」だと、通常の足の使い方とは異なるので、 |
足の内側、つま先に近い部分から着地することにもなります。自分のタイプをよく把握してチェックしましょう。 |
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